SoftBank ウインターカップ2024 第77回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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【現地レポート⑳ / 女子決勝】3 年生を中心に “ 意地 ” で 3 連覇を達成した京都精華学園

2024年12月28日

 SoftBank ウインターカップ2024 の女子決勝が行われ、京都精華学園 (京都①) が 3 連覇を達成しました。

 インターハイ、U18日清食品トップリーグ2024 の 2 大会を制し、今大会でも優勝候補筆頭に挙げられていた京都精華学園。ただ、イゾジェ ウチェ、堀内桜花 (ともに現・シャンソン化粧品 シャンソン V マジック)、八木悠香 (現・ENEOSサンフラワーズ) らを擁した過去 2 年とは異なり、「昨年も一昨年もスター選手ぞろいですが、自分たちの代は本当に厳しい」(#4 林咲良選手) という状況は今大会でも変わりませんでした。実際に準々決勝 (対鵬学園 / 石川①) では 3 点差、精華女子 (福岡①) との準決勝でも 2 点差で慶誠 (熊本①) との決勝では終盤までもつれて 59-54 と 5 点差の勝利でした。

「今年のチームは苦しいところからのスタートでしたが、選手たちの意地、先輩たちが残してくれた伝統を守ろうという努力でインターハイ 3 連覇、トップリーグも 2 連覇、ウインターカップでは 3 連覇。こんなうれしくて幸せなことはないと思っています」

 決勝戦の後、優勝会見の場で山本綱義コーチは、このように喜びの言葉を発しました。

 意地といったところでは、気持ちの強さで引っ張ったのがキャプテンの林選手、副キャプテンの #5 橋本芽依選手に #6 桃井優選手です。橋本選手と桃井選手は積極的な攻めから得点を挙げ、林選手は司令塔として落ち着いたゲーム運びを見せました。その 3 人は、それぞれ今年の取り組みについてこのように振り返ります。

「昨年よりも一昨年よりもチーム一丸ということを (山本コーチが) 口酸っぱく言っていました。みんなで勝ちたい、チーム一丸というのを志したからこそ、ここまで一戦一戦勝ち抜いて優勝ができたのだと思います」(桃井選手)

「すごい先輩が一学年上にも二学年上にもいて、その先輩の背中を見てやってきました。飛び抜けたすごさは私たちにはないので、チームが勝つためには (コーチの) 指示をどんな状況でも聞き続けることが必要だと思っていました。“ 根性 ” というか、(やるべきことことに対して) やり切ることを目標に取り組んでいました」(橋本選手)

「インターハイの京都府予選で負けるということを言われていて、それが本当に悔しく、その悔しさをバネに “ 一戦一戦 ” ということを心掛けていました。どこに負けてもおかしくないし、どこに勝ってもおかしくなかったので、やるしかないということをずっと周りには話をしていました」(林選手)

 それこそ今年は接戦が多く、インターハイ予選では決勝で京都両洋 (京都②) に 2 点差の辛勝。内容的にもいいものではなかったため、「すごく心が折れそうだった」と林選手は言います。でも、6 月の近畿大会では決勝で同じく京都両洋に 2 点差での勝利ではあったものの、「自分たちの持ち味が出てきた」と、手応えをつかみました。迎えたインターハイでは見事優勝。これで「自分たちもやればできる」と自信をつかんだと林選手は振り返ります。

 それでも、その優勝におごることなく「謙虚に傲慢にならずに目の前のことをやる」(林選手) と、どの大会も一戦ずつ着実に勝ち上がっていきました。その結果、夏、秋、そして冬のウインターカップでも頂点へと上り詰めたのです。

「今年は全員でバスケットをしないと勝てないということをみんなにも言い続けていましたが、チーム全員が意識を持ってやってくれてたと思います」と、林選手。

 選手それぞれが役割を果たした京都精華学園。全員バスケットでつかみ取った金メダルは、これまでとは違った輝きを放ちました。

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