【現地レポート⑮】インサイド対決に火花を散らすも敗退した昭和学院の #7 石井杏奈「悔しさを来年に晴らしたい」
2024年12月26日
「今日のポイントはペイント内の争いと、こぼれ球のボールだと思っていました」
SoftBank ウインターカップ2024 の女子準々決勝、大阪薫英女学院 (大阪①) と対戦した昭和学院 (千葉①) の鈴木親光コーチはこのように試合を振り返りました。ただ、そのインサイド勝負で先に主導権を握ったのは大阪薫英女学院のほうで、序盤から #5 三輪美良々選手、#6 的場梨緒選手らが得点を挙げていきます。インサイドを起点にアウトサイドでも小気味よくシュートが入り、大阪薫英女学院が先行して試合を進めました。
一方の昭和学院は「最初に点を離されてしまったけれど、何が何でも勝ちたいという気持ちがあったので、自分が点を取っていこうと思っていました」と、#7 石井杏奈選手が奮起。シュートをねじ込んでいきましたが、大阪薫英女学院を捉えることができません。後半も気迫あるリバウンドとルーズボールを見せる大阪薫英女学院の前に、最後は 57-75 で敗れました。
試合後、「3 年生が最後の試合なのに、こういう形で負けてしまって申し訳ないです」と、言葉を絞り出したのは 2 年生の石井選手。この試合 7 得点 4 リバウンド 4 スティールを記録し、「前半は三輪さんにたくさん点を取られてしまったので、第 3 クォーターでは点を取られないために、ボールを持たせる前に守ることを意識しました」と、体を張ったディフェンスでも奮闘しました。
それでも、大阪薫英女学院の三輪選手には21点、的場選手15点を献上してしまい、「この悔しさを来年にしっかりと晴らせるようにしたいです」と、発しました。
9 月にも「U18日清食品トップリーグ」で対戦した両チーム。このときも三輪選手には29得点、的場選手には20得点を奪われており、指揮を執る鈴木コーチは、石井選手に対して「9 月にも同じようにやられているので、考えながらやるということを自分自身で成長していかないといけないと思います」と、言います。加えて、「ウインターカップに入る前から気持ちが引いているというか、自分のうまくいかないことに対して逃げたい気持ちだったと思います。、そういったメンタル面でもう少し成長しないいけない。まだ浮き沈みが激しいので次年度に向けて安定できれば」と、期待を込めて課題も口にしました。
「インターハイもベスト 4 に入れてトップリーグにも出場できたので、すごく濃い一年だったと思います」
今年 1 年でかけがえのない経験を得た石井選手。課題も収穫もすべてを糧にして、新チームではエースとしてチームを引っ張っていきます。