SoftBank ウインターカップ2024 第77回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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REPORT 現地レポート

【現地レポート①】高校バスケの最高到達点へ ~SoftBank ウインターカップ2024、明日開幕~

2024年12月22日

今年もウインターカップの季節がやってきた。正式名称「SoftBank ウインターカップ2024 令和6年度 第77回全国高等学校バスケットボール選手権大会」は、高校バスケット界において、真の日本一を決める大会と言われている。すべての高校が、とは言わないまでも、多くの高校がこの大会を目標にチームを作り上げてくる。選手が出しきるすべての“今”を存分に楽しみたい。

明日23日から始まる男女1回戦を前に、今年は開会式がおこなわれた。各校のコーチとキャプテンが都道府県別に呼び込まれ、壇上に立つ。かつては出場全選手が東京体育館に会したこともあったが、さまざまな事情から見直され、今年度、新たな形でリスタートされた。

選手宣誓をおこなったのは、前回大会優勝の福岡第一のキャプテン、八田滉仁選手と、京都精華学園のキャプテン、林咲良選手。
「宣誓、我々選手一同は高校生活の集大成であるこの大会で、支えてくださった方々への感謝とバスケットボールにかける思いを胸に、今まで目指してきたこの場所で、ともに戦う仲間と、最後まで全力でプレーすることをここに誓います」

本格的には明日から始まるウインターカップ2024の見どころをざっと抑えておきたい。

男子は高校総体優勝の東山(京都)と、「U18日清食品トップリーグ2024」を制した福岡大学附属大濠(福岡)が先頭を走りそう。しかし、今夏の高校総体の結果がウインターカップ2024の組み合わせにも反映されるため、もし彼らが勝ち上がったとしても、準決勝で対戦することになる。どちらかがファイナルを前に涙を呑むというわけだ。
むろん彼らが準決勝に至るまでに足元をすくわれる可能性も十分ある。各校が1年をかけて作り込んできたチームは、そう簡単に打ち破れるものではない。
初戦が、「U18日清食品関東リーグ」を制した日本航空(山梨)と、コーチが替わったとはいえ、いまだ力の衰えない仙台大学附属明成の勝者と対戦する福岡大学附属大濠の片峯聡太コーチも「一戦ずつです」と、足元もしっかりと見据えている。
他方の山はどうか。高校総体の準優勝で、「U18日清食品トップリーグ」でも2位に終わった美濃加茂(岐阜)が今年最後の全国大会で、これまでの借りを返すか。もうひとつの四つ角には前回大会優勝で、高校総体ベスト4の福岡第一もいる。開志国際(新潟)もいる。簡単にファイナリストになれそうにないところも、ウインターカップの醍醐味と言っていい。

女子は、高校総体優勝で、「U18日清食品トップリーグ」も制した京都精華学園が一歩リードか。高さも、スピードもあり、しかもバックアップに生きのいい新人も入っている。チームバランスの良さは今大会屈指と言っていい。
しかし、いずれも2位に終わった岐阜女子(岐阜)がこのまま引き下がるとも思えない。昨年度はノーシードから、その後の語り草にもなる準々決勝での大逆転劇から決勝戦まで勝ち上がっている。結果的に優勝はできなかったが、その勝ち上がりのプロセスはチームとして大きな財産になったはずだ。
第3シード、第4シードには高校総体ベスト4の昭和学院(千葉)と、同じくベスト4の東海大学付属福岡(福岡)に勝って、福岡県予選を1位通過した精華女子。ただ、それぞれの山には、高校総体および「U18日清食品トップリーグ」で辛酸を舐めた桜花学園(愛知)や聖和学園(宮城)、大阪薫英女学院(大阪)など実力校もいる。大阪薫英女学院の初戦が、中学バスケット界で名を上げ、今夏の高校総体でベスト8に入った四日市メリノール学院(三重)というのもおもしろい。

出場選手たちは、この大会でひとつでも多く勝つために、夏以降も研鑽を積み重ねてきた。苦しいこともあったろう。悔しい思いもしたはずである。しかしすべてを出しきることでそれらは報われる。いや、そうあってほしい。最後まですべてを出しきって、笑顔で2024年の高校バスケットシーンを終えてもらいたい。

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